ガラス塗装

ガラス塗装とは

「ガラス塗料」とは

ガラス塗料は特許技術のシリカ溶液です。常温施工により各種基材に硬質で密着性に優れた非晶質のセラミックス膜を形成する常温硬化ガラス型塗料です。この被膜は柔軟性があり紫外線に強く超耐久性を発揮するとともに、不燃性・撥水性・耐透水性・耐薬品性・耐汚染性に優れています。

石英ガラスを液状化した特殊溶剤を塗布することでガラス膜を作ることができます。無機100%の一液性塗料により、コンクリート・モルタル・スレート・金属・木材など素材を選ばず、各種基材に常温で被膜を形成します。 ガラス被膜をもつホーローは釉薬を焼き付ける高温での施工しか実現できませんでしたが、ガラス塗料の発明により、木材など高温に弱い素材でもガラス被膜で覆うことが可能となったのです。

ガラス塗料(常温硬化ガラス型塗料)はシリコンなどの無機質系有機塗料とは異なり、石英ガラス膜を生成します。
塗膜性能はシリコンとは比較にならない程の差があります。 ガラス塗料の社会的認知が進むにつれ、シリコンをガラス塗料と称しているケースも見受けられますのでご注意ください。

ガラス塗装とは

ガラス形成のメカニズム

成分中のオルガノポリシロキサン官能基が、右記に示す反応課程の一例の様に、第一段で空気中に含まれた水分により加水分解を受けて水酸基に変化します。 第二段で該オルガノポリシロキサン水酸基をオルガノシロキサン官能基がアタックし、触媒の作用から脱アルコール反応を起こします。その過程を経て3次元構造の高分子化合物のポリシロキサン硬化体を形成すると考えられています。 加水分解、脱水縮合の反応が促進される結果、常温領域において分子構造が安定し金属酸化物ガラスが得られるのです。硬化したときのSiO2(石英ガラス成分)率は99.7%で純粋な石英ガラスとなります。 

ガラス塗装とは

ガラス化の証明

このガラス塗料は常温で安定するガラス液です。光触媒を持つ組成系のSiO2ガラスの為、アナターゼ型チタン酸化物(粒子)を必要とせず、アモルファス系にて光触媒機能をもっております。 また、従来のゾル - ゲル・有機系コーティング材には不可能な各色・各材へのコーティングの成膜が可能となります。配色原料中のSiO2 CONTENT量は57%~64%であり、ガラス化の時点ではSiO2単位の場合は99.7%です。このガラス化状態を実証するデータは、下表の図1/図2の通りとなります。

ガラス塗装とは

ガラス塗料のさまざまな実験結果

各種機関の認定・指定

  • 第11不燃材料
  • 国土交通省告示 第1400号
  • 車両燃試 14-244K 判定 不燃
  • 鉄道車両用燃焼試験
    (社団法人日本鉄道車両機械技術協会)

促進耐候性試験結果

成分 SiO 2
塗布最大膜厚 13μm
耐熱温度 700℃
硬度 9H
比重(25℃) 1.05
pH 5.0
屈折率
(ベッケライン法)
1.43
体積固有抵抗
(at25℃ / Ω-cm)
10 14
液体ガラス成分 57%
外観 淡黄色
粘度 40CP
臭気 アルコール臭
保存性 開缶後密閉状態で6ヶ月
試験項目 試験条件 試験結果
付着性 JISK5400基盤目テープ法 100/100
硬度 鉛筆引っ掻き硬度 9H
付着強さ 建研引っ張り試験(鉄板) 35.3kg f/
耐水性 水道水浸漬50℃×200時間 異常なし
耐湿性 50℃ × RH98% × 240時間 異常なし
耐酸性 5%H2 SO4 液浸漬1ヶ月 異常なし
耐溶剤性ラピングテスト MEK 500グラム×10往復
ラッカーシンナー 500グラム×10往復
無鉛ガソリン 500グラム×10往復
全て異常なし
耐候性 スーパーUVテスター14000時間 異常なし

液体ガラスとは

「液体ガラス」とは

液体ガラスは石英ガラス(シリカガラス)が原料の水溶液で、コンクリート等の多孔質材料に浸透し、その内部にあるミネラルイオンと化学反応し、浸透部及び表面にガラス物質を析出します。 液体ガラス(Fluid Glass)は、シリカを主成分とする常温硬化ガラス形成材です。コンクリートやモルタルその他のコンクリート製品の中に含浸し、コンクリート内のミネラル分と反応し、内部及び表面にシリカガラスを形成します。外部から侵入してくる雨水や塩分の侵入を防ぎ、耐水性・防塵性・耐摩耗性などを向上させる画期的な常温硬化ガラス形成材です。

耐久性(強度・防塵)アップ

液体ガラス(FluidGlass)が浸透すると、コンクリート内部に不溶性結晶体を形成するため、耐水性及びコンクリートの表面強度の増大が計られ、耐摩耗性が強化されます。

中性化・劣化防止

コンクリートのアルカリ成分は、空気中の炭酸ガス等との作用により絶えず侵出し続けています。この中性化現象の要因である水・炭酸ガス等の侵出をシーラーとの反応で形成された改質層が防ぎます。しかも、シーラーのもつアルカリで再生させる効果もあります。

耐候性の向上

耐候性が向上し、紫外線による劣化を制御します。

白華現象(エフロ)の阻止

コストの低減化

耐薬品性(科学的抵抗性)の向上

液体ガラスとは

「液体ガラス」のさまざまな実験結果

液体ガラスシーラー処理後10年経過したサンプルで、遮水試験を行う

液体ガラスでシーラー処理を施し、そして10年経過したサンプル(左側)と、未処理のまま10年経過したサンプル(右側)ともに1999年5月(約10年前)に作られたコンクリートサンプルです。シーラー処理材は外観からも、劣化が見られません。

両方のサンプルに焼成試験用に用いられる試験液を使って、浸透の度合いの実験を行った。シーラー処理のコンクリートサンプルには、試験液の耐水効果があるのが見られる。(この試験薬は陶磁器工業製品の焼成度を見るときに、専門家が用いる浸透性の高い特殊な試験薬です。)

焼成物の試験法に習い水で洗い拭き取ると、シーラー処理のサンプルは試験薬がほとんど拭き取れて染み込みが見られない。右側の未処理のほうは、拭き取っても赤い試験薬が染み込んでいる。この結果から処理済みのコンクリート(左側)は10年経過しても耐水効果が、まったく落ちないことが解る。

65年経過し劣化したコンクリートコアに液体ガラスを処理し、耐水試験を行う

すでに65年経過したコンクリートをコアで抜き、そのコンクリートコアに対しても液体ガラスシーラー処理を施してみた。左側は液体ガラスでシーラー処理を行った後なのでアメ色になっている。右側は未処理のコンクリートともに65年経過している。

試験薬に浸けて実験開始。
(この試験薬は陶磁器工業製品の焼成度を見るときに、専門家が用いる浸透性の高い特殊な試験薬です。)

外観からも未処理(右側)の方が浸透の度合いが大きい。シーラー処理したコアには染み込みが極めて少ない。

コアを分割、内部浸透度の比較

浸透部の拡大

処理済み(左側)の方は浸透が少ないが未処理(右側)の方は浸透が多い。 また、コンクリートコアを分割し内部を見てみても同じ結果が解る。65年経過、劣化したコンクリートに対しても液体ガラスでシーラー処理を行えば耐水効果がある事が解る。